国道488号
part2

三坂峠〜R186郵便局前交差点
廿日市市

40.県境を越えれば広島県廿日市市に入る 41.益田市方向は規制標識が目立つ 42.レストパーク付近にあったのと同じものもある
 レストパークから14km強もの間断崖を走ると三坂峠に到達する。海抜960mの眺望の利く峠で今までの薄暗いイメージは一気にかき消される。この三坂峠を越えると広島県廿日市市に入る。起点のある益田市の次が終点のある廿日市市となったのも平成の大合併の結果である。そして広島県側はなぜか何の規制も敷かれていない。振り返ると大型車や2.0m幅、さらには3t車までという制限があるというのに。

43.三坂峠直後は急勾配かつ急カーブ連続 44.いついかなる時も国道としての主張は忘れずに 45.アスファルトだけのシンプルな構造
 峠を後にすると急勾配・急カーブが待ち受けている。島根県側と違って明るい雰囲気だが、道路状況は似ており1.0車線と狭くガードレールの設置率は低い。もちろん対向車が来たらすれ違いに難儀するような場所だが、幸いして対向車は現れない。広見集落〜三坂峠間の対向車の多さは何だったのだろうか?

46.GWは通行止だったが・・・ 47.10月末には通行可能になっていた 48.迂回路となった大向長者原林道
 三坂峠を越えてからも続く狭路を2.8km程走ると何やら嫌な文字に彩られた看板が2枚立っていた。曰く、「全面通行止 R488号 これより先6.7km 平成20年7月18日まで道路決壊のため」となっている。いつもなら通行止現場まで行ける所まで行って通れなければ引き返すというスタンスなのだが、九州酷道の旅の疲労が溜まっておりどうせ集落を結ぶ狭路だと思っていたので、迂回路として設定された大向長者原林道へと迷う事なく進んでしまった。大向長者原林道は地図には一部実線(=未舗装)で表記されているが全線舗装のダイナミックな道路でした。もちろん落石のない道路というわけではありませんでしたが。
 その後季節も変わり通行止規制も解除されているだろうという予測の元、10月26日に改めてこの区間を走行しました。よって林道〜R186交差点のみ10月26日に走行しています。新緑の頃と打って変わって木々が色づき始めた紅葉期の走行です。

49.林道以上に林道らしい国道 50.紅葉期の酷道も乙なものです 51.補助標識にももみじ
 という訳で大向長者原林道との分岐を右方向のR488へと進む。林道と違って勾配はほとんどないものの道幅は1.0車線と非常に狭くこちらが林道だと言われると何の疑いもなく納得してしまいそうな状況だ。季節柄落ち葉が大量に路面に落ちており交通量の少なさを示している。そして道路を覆いつくさんばかりの色づいた木々に囲まれるのも狭路酷道ならではと言える。おにぎりの補助標識にももみじがあしらわれている。

52.中津谷川に沿って南下する 53.国道と紅葉を独占 54.三坂ストレート
 集落を繋ぐ軒先狭路酷道という予想に大きく反し集落どころか家すら存在しない。すぐ脇を流れる中津谷川沿いの渓谷酷道である。道路脇に目をやれば集落跡と思しき平地が見られるものの廃されてかなりの年月が経っているのだろう。もはやそこに生活の痕跡を見る事はできず、もしかしたら田畑跡だったのかもしれない。

55.断崖絶壁感はあまり強くない 56.大半はガードレールがない 57.おそらくここが決壊現場だろう
 人間の生活感が一切感じられない酷道だが、中津谷川との落差はほとんどなく断崖絶壁感もほとんど感じられない。ガードレールはほとんどの場所で設置されていないが、きついカーブや勾配もないので見た目よりは走りやすい。と言いたいところだが、落ち葉に隠れた落石があったりその落ち葉自体も水を含んでいて滑りやすかったりと一般的に走りやすいとは言えないかもしれない。5月に通れなかった決壊現場も修復はされているが、あくまで原状に戻しただけという程度で拡幅やそれ以外の改修は行われていない模様。ガードレールは設置されたようだが。

58.不栗付橋を渡れば集落は近い 59.崖と側溝に挟まれて離合不可能 60.集落が見えると道幅も広くなる
 三坂峠から約10km走ると不栗付橋を渡り中津谷川の右岸へと移動する。右岸に移動したものの道路状況に変化はない。強いて言えば山側に側溝があるため今まで以上に離合難易度が高くなるという点だろうか。軽自動車同士ならともかく普通車同士の離合はまず不可能と思われる。離合不能区間を戦々恐々として走っていると急に視界が開け民家が見えてきて、そして道幅が広くなる。

61.三坂峠への広島県側の入口(画像奥が三坂峠) 62.冬季通行止は12/15〜3/15の3ヶ月間 63.冬季以外でも車幅2.0m制限あり
 三坂峠の広島県側入口に当たる箇所を振り返って撮影。2車線から1.0車線に絞り込まれる場所でもあり冬季(積雪)時の規制や車幅規制の警告標識がデカデカと掲げられている。その看板に嘘偽りはなく、広島県側はともかく島根県側はかなりのハイレベルな酷道であり運転に不慣れなドライバーであれば心胆寒からしめる事になるだろう。この標識を見てビビッたのであれば引き返すのが賢い選択と思われる。もちろん島根県側からの進入も同様である。

64.R186交差点を左折する 65.R186重複区間は快走路 66.R186郵便局前交差点を右折して単独に
 広くなってからほんの300m程走るとR186R434との交差点に突き当たる。R488はここを左折してR186・R434と重複する。100番台国道との重複とあって非常に整備された2車線道路となっており、交通量と信号の少なさも手伝って非常に走りやすい状況となっている。2.9kmに渡るR186・R434重複区間はその状況が続き、吉和IC近くの吉和郵便局前交差点を右折して単独に戻る。

国道488号 part3