国道317号
part3

尾浦港〜愛媛r21交差点(井口港)
今治市

93.尾浦港フェリー乗り場 94.フェリー乗り場から端点を撮影 95.熊口港に向かって走行を再開
 西瀬戸道(大島北IC〜伯方島IC)で海上区間を迂回して尾浦港に到着する。フェリーが就航しているとは言え、小さな船舶が使われているとあって港湾施設も小さい。受付や待合室の建物もなく、フェリーが停泊していないとそこがフェリー乗り場であると分からない程である。倉庫(?)の壁に付けられた時刻表とその隣の自販機がせめてものフェリー港らしいモノだろうか。そんな状態だから端点の全貌を見渡すのも容易である。はっきりとここから国道でる事を示す物は存在しないが、広くなった場所が端点とみて間違いないだろう。

96.センターラインがあるのかないのかはっきりしない 97.道幅が狭くなる箇所がある 98.愛媛r50交差点を左折
 いつものように分断(海上)区間を走行してきたと仮定してレポートを続ける。尾浦港から進むとすぐ右側の尾浦西地区の集会所の前を通過し、その後すぐに道幅が1.0車線にまで狭くなってしまう。にもかかわらず幅員減少の標識等が設置されていないのは、部外者の通行がほとんどない事の証左かもしれない。家屋1軒分の長さの狭路区間を過ぎると上り勾配となり左にカーブした先で愛媛r50交差点に突き当たる。このr50は伯方島環状線という路線名で、R317との重複区間を含めて島を一周している。

99.愛媛r50交差点からも少しだけ上り勾配 100.緩やかな勾配を下る 101.旧道との交差点
 r50交差点からははっきりとセンターラインが描かれた2車線道路になり、少しだけ上ってから下り勾配に転ずる。緩やかな勾配を下っていると伯方高校の北で旧道との交差点を通過する。案内標識にはわざわざ旧道と表記されているが、集落内を通り抜ける狭路のため住民や用事がある場合を除けばわざわざ旧道を走る必要はない。

102.有津港に沿って走る 103.集落が途切れると上り勾配 104.前方に見えるのは大島大橋
 旧道との交差点からは有津集落の海沿いを走る。海との距離は非常に近く強風時には波飛沫を受けてもおかしくない状態である。有津港(尾浦港もこの港に含まれる)の海岸線に沿って左にカーブしながら走っていると集落が途切れるが、そこからは上り勾配となる。小刻みにカーブしている上り勾配の2車線道路を走っていると前方に大島との間に架かっている大島大橋が見える。

105.おにぎりと大島大橋 106.大島大橋の自転車道 107.道の駅「伯方S.Cパーク」
 徐々に大島大橋との距離が縮まり、橋の下を通過する。その後すぐに自転車道との交差点を通過するが、この自転車道は大島大橋の自転車道に繋がっている。大島大橋からの勾配を下り切ると集落に差し掛かり、道の駅「伯方S.Cパーク」の前を通過する。道の駅がある=町の中心部と思うかもしれないが、旧伯方町の中心部はこの辺りではなく尾浦港から出る際に左折せずに右折してr50を進んだ先にある。

108.西瀬戸道・伯方島IC 109.内陸に入ると上り勾配になる 110.西瀬戸道と並走
 道の駅のすぐ先には西瀬戸道の伯方島ICがある。大島とは異なり伯方島にはこの伯方島ICしかなく、よってハーフインターチェンジではなく上下どちらの方向からも利用できるフルインターチェンジである。伯方島ICからしばらくは海に近い平坦な場所を走っているが、右にカーブして内陸に進むと同時に上り勾配になる。左にカーブして西瀬戸道と並走しながら勾配を下ってから高架下をくぐる。

111.大三島橋方面の自転車道 112.今治市伯方町伊方 113.愛媛r50交差点
 高架をくぐってすぐに自転車道が交差しているが、これは大三島橋方面の自転車道である。西瀬戸道=しまなみ海道は徒歩や自転車、125cc以下の2輪でも通行できる事は良く知られているが、通行できるのは橋梁の部分だけで陸地(島)部分は国道や県道、市道といった一般道を通行しなければならない。なお、一部の地図にはこの自転車道を国道として表記しているものもあるが、ウォッちずでは国道色には塗られていないため今回は走行していない。
 自転車道との交差点からは集落と山の間を通っているが、歩道付きの走りやすい2車線道路である。熊口集落で大きく左にカーブしてから愛媛r50との交差点を通過する。伯方島の中でR317は東南から西にかけての海沿いを、r50がその反対の海沿いを走っている。

114.「(海への)転落注意」 115.熊口港 116.熊口港の全貌
 愛媛r50交差点からは直線道路を走り、海への転落に注意を促す警戒標識が立っており、その先で熊口港に至る。かつては定期船の寄港地だったが西瀬戸道の開通により廃止になっている。そのため閑散としているが、雰囲気としては現在も定期便が就航している尾浦港とさほど変わらない。なお、国道には指定されていないが、海沿いの道路は続いており開山公園を経てr50に行く事ができる。


117.熊口港から見た大三島橋 118.大三島橋 119.大三島ICと多々羅大橋
 熊口港から伯方島ICまで戻って西瀬戸道に入り、大三島橋を渡って大三島ICで降りる。この大三島ICも伯方島ICと同じくフルインターチェンジである。大三島ICからは南に進み、島の南東に位置する上浦港に向かう。上浦港が端点に思えるが、ウォッちずではさらに南の道路まで国道色に塗られている。このレポートではウォッちずが端点としている場所から走行を再開する。熊口港〜上浦港の端点間の迂回距離は15km程である。


120.歩行者・自転車専用道路との交差点が端点 121.大三島橋への歩行者・自転車道 122.ゲートと料金所もある
 ウォッちずで国道の端点となっているのは大三島橋への歩行者・自転車専用道路との交差点付近である。前述の通り、伯方島においても車道から自転車道が分岐していると記したが、なぜかそちらは国道色には塗られていない。今回はウォッちずの表記に従っている。
 少し歩行者・自転車道の方に足を踏み入れてみる。徒歩もしくは2輪車が対象とあって道幅は0.8車線程と狭く、車止めが設置されている。車両と2輪車(125cc以下を除く)は法的にも通行できない。125ccより大きな排気量のバイクはどうするのかと一瞬思ったが、普通の車道を走ればよいだけである。橋梁部分に至る手前にゲートをその奥に料金所がある。料金所と言っても灰皿みたいな銀色の箱に50円を投入するだけで、徴収する係員が配置されている訳ではない。料金は、歩行者・自転車は無料で、125cc以下の2輪車・軽車両は50円である。

123.意外に高い位置を走る 124.大三島橋の下を通過 125.歩道がなくなると10%勾配
 端点から走行を再開するとすぐに西瀬戸道の手前を右にカーブする。道幅は1.0車線と狭く、歩道の方が広い場所もある。道路両側の青い線は自転車通行帯を示しており、道幅が狭いため自転車専用道路を走っているような錯覚を覚える。大三島橋の下をくぐり、カーブの多い下り勾配道路を走る。約800m進むと自転車道が分離するが、その直後から10%とかなりの急勾配となる。

126.車道単独区間は急勾配・急カーブ 127.みかん畑 128.自転車道が合流
 勾配が急なだけでなく急カーブが連続しており見通しは悪い。普段から交通量の多い場所ではないだろうが、それだけに走り慣れた地元車が対向車がいないと油断して走行している可能性を否定できない。また、非自転車道=国道を自転車が走行してはならないという規制はないため、急勾配で速度の出た自転車に出くわさないとも言い切れない。端点から約1.2kmで海面に近い位置まで下る。その後すぐに分離した自転車道が合流するが、一部の地図ではその交差点からを国道としているものがある。

129.多々羅大橋を遠望 130.上浦港湾所の横を通過 131.港湾所の出入口で道路がズレている
 自転車道が合流してからは青い線の入った2車線道路を走る。上浦港港湾所の建物に近付くとセンターラインがなくなる。港湾所の出入口付近で道路がズレているので、2車線道路に合流するような形になる。端点に向かう場合は漫然と走っていればフェリー港に入ってしまうので要注意である。なお、上浦港の定期便は廃止されており、現在は港としては機能していない。

132.愛媛r51交差点 133.上浦港以降は2車線快走路 134.多々羅大橋に近付いて行く
 上浦港からはセンターラインのある2車線道路になり、平坦で見通しが良く走りやすくなる。愛媛r51交差点を通過し、海に沿って2車線快走路を北上する。大三島においてR317は東部の短い距離しか指定されておらず、島の大部分を周遊するのはこのr51である。古城島を右手に見ながら走っていると前方に見えている多々羅大橋が徐々に大きくなっていく。

135.西瀬戸道・大三島IC 136.道の駅「今治市多々羅しまなみ公園」 137.西瀬戸道の下を通過
 上浦港から約3.3kmで西瀬戸道の大三島ICを通過する。インターのすぐ先には道の駅「今治市多々羅しまなみ公園」があり、平日とは言え好天とあってそれなりの駐車車両がいた。道の駅からは緩やかな勾配を上り、西瀬戸道の高架をくぐって下りに転ずる。

138.コンビニあり 139.今治市上浦町戸坂 140.愛媛r21・r51交差点が井ノ口港端点
 平坦な状態になると緩やかなカーブをいくつか曲がりながら快走路を走る。旧上浦町の中心部の西で古戸川に架かる二本松橋を渡り、その北詰で愛媛r21・r51との交差点に至る。この交差点を右折すると井ノ口港であり、R317の大三島の北側の端点である。


141.井ノ口港 142.多々羅大橋 143.生口島からは広島県尾道市
 井ノ口港はかつてはR317の海上区間に当たる垂水港との間にフェリーが就航していたが、西瀬戸道が開通したため廃止されている。他にも大三島の盛港を経由して広島県竹原市の忠海港との船便も廃止されている。よって大三島から生口島に行くには西瀬戸道を利用しなければならない。利用する区間は大三島IC〜生口島南ICの間で、生口島南ICは今治IC方面としか接続していないハーフインターチェンジである。なお、生口島は広島県尾道市に属しており、多々良大橋が県境を跨いでいる。

国道317号 part4