国道158号
part1

R19渚1交差点〜R158/E67中部縦貫道・中ノ湯IC
松本市

1.R19・R143・R403渚1交差点 2.「上高地49km」 3.奈良井大橋
 長野県松本市の中心部の西部に位置するR19R143R403渚1交差点がR158の起点である。R403はこの交差点が終点であり、R19長野方面に重複している。多くの区間で山間部を走っているものの100番代国道とあってR193のような強烈な酷道ではない。しかしながら温泉や景勝地といった観光地が多いため観光客の車両も多いため通るタイミングによっては一筋縄ではいかない事態もあり得る。
 渚1交差点からR158に進入すると片側2車線とよく整備された道路を西に向かって走り、奈良井大橋を渡る。南側には松本電鉄が並走しており、R158とともに上高地観光の重要な足となっている。

4.E19長野道・松本IC 5.E19長野道の小柴橋 6.松本IC以降も片側2車線
 渚1交差点から約1.2kmでE19長野道の松本ICを通過する。分岐したランプの堀米橋をくぐり、次いで本線の小柴橋をくぐる。松本IC以降も車線は減らず片側2車線道路が続いている。

7.長野r291町区東交差点 8.「r39奈川野麦高根線野麦峠災害通行止」 9.「高山88km 上高地44km」
 長野r291町区東交差点を通過してからしばらくは片側2車線道路が続くが、下新駅の近くで右側車線が減少して対面2車線道路になる。緩やかなカーブの多い2車線道路を走っていると長野r48新村交差点を通過する。沿線には観光客向けの飲食店が多いように思える。

10.早朝であれば交通量は少ない 11.松本電鉄と並走している 12.長野r315三溝新田交差点
 新村交差点から少し走ると南側に松本電鉄が隣接した状態になる。森口駅付近で線路から少し離れるが、長野r315三溝新田交差点を過ぎると再び隣接状態となる。沿線に家屋が建ち並んでいるが、交通量が少ない時間帯であればさほど走りにくさを感じない。

13.長野r449交差点 14.「上高地公園線 マイカー全面通行止」 15.松本市波田下島
 三溝新田交差点を過ぎてすぐに長野r449交差点を通過するが、学院通路交差点が近接しているせいもあってか、案内標識は設置されていない。下島駅のすぐ傍という事もあって歩行者用の通路に見えなくもない。その後も松本電鉄道と並走している2車線道路を西進する。電光掲示板に「上高地公園線 マイカー全面通行止」と表示されている。“マイカー”となっている事からも分かる通り、災害による通行止ではなく環境保護のための通行止である。

16.長野r25交差点 17.長野r25波田小学校前交差点 18.歩道は片側のみ
 旧波田町の中心部で長野r25交差点とr25波田小学校前交差点を通過する。これらの交差点の間がr25重複区間だが、その距離は100m未満である。r25重複後も対面2車線道路が続いており、歩道は片側にしかなく100番台国道としてはやや貧弱な道路状況と言える。

19.直売所もある 20.新島々駅 21.近隣の道路は雨量通行規制区間が多い
 松本電鉄と隣接並走状態になって少し走ると新島々駅の前を通過する。松本電鉄の終着駅であり、駅前はバスターミナルとなっており多くのバスが停まっていた。新島々駅を過ぎてからも2車線道路が続いているが、緩やかながら上り勾配が始まる。R158の他に県道にも異常気象時通行規制区間があり、標識によって事前に告知されている。それによるとR158湯川渡〜安房峠、長野r84国民休暇村〜乗鞍山頂、長野r24中の湯から上高地、長野r26寄合渡〜境峠、長野r39川浦〜野麦峠の5区間は連続雨量80mm超、時間雨量20mm超、15分間雨量10mm超で通行止になる。長野r300湯川渡〜白骨温泉は連続雨量60mm超、時間雨量15mm超、15分間雨量8mm超で通行止になる。なお、r24とr84の一部区間は観光保護のためのマイカー通行規制が敷かれているため、雨量によらず一般車両は通行できない。

22.長野r278交差点 23.アルプスの郷 24.梓川の対岸に東京電力の竜島発電所がある
 梓川の右岸を走っていると新渕橋を渡り、その西詰で長野r278交差点を通過する。r278は交差点から200m程の地点から東が2013年4月から通行止になっている。R158で迂回が可能な事から復旧されない可能性もある。r278交差点からは梓川の左岸を走り、程なくしてアルプスの郷という食事処がある。梓川堰提の近くを通った後に竜島発電所の対岸を通る。

25.島々橋 26.三本松トンネル 27.積雪地のためチェーン着脱場画設置されている
 左カーブを曲がって島々橋を渡るが、橋の前後に交差しているのは旧道である。橋が開通したのは2003年だが、ウオッちずでは2022年7月時点でも旧道が国道として表記されている。島々桟道橋を渡ると旧安曇村の中心部を過ぎてやや急な右カーブの先で三本松トンネルをくぐる。旧道には猿なぎ洞門があったが崩落によって破壊されており前後の道路も廃道と化している。

28.宮沢洞門 29.明ヶ平下洞門 30.明ヶ平洞門
 梓川の谷筋のカーブの多い状態を走っていると宮沢洞門、明ヶ平下洞門、明ヶ平洞門を次々に通過する。このうち宮沢洞門はその上に水路(?)が設置されており、多雨時は水が流れているものと思われる。

31.狸平バイパスが建設中 32.稲核橋 33.稲核ダム湖の湖畔を走る
 明ヶ平集落を通り過ぎると10%勾配を上って左カーブを曲がって稲核橋を渡る。カーブ付近には狸平バイパスの工事現場があり、2025年頃の開通を目指して工事が進行中である。稲核橋で梓川の右岸に移った直後に稲核ダムの南を通過し、以降はダム湖の湖畔を走る。と言っても樹木等に視界を遮られているため湖面は見えず湖に沿った場所を走っているという印象は薄い。

34.稲核集落にシケインあり 35.稲核集落 36.道の駅「風穴の里」
 ダム湖畔の稲核集落に入ってすぐに左、右と直角カーブをシケイン状に通過する。その後は直線道路で集落を走り抜ける。稲核集落を通り過ぎてから少し走ると道の駅「風穴の里」を通過する。上高地や乗鞍高原といった観光地に行くための拠点の道の駅ながら、駐車台数は普通車35台大型車10台と決して多くない。

37.「乗鞍岳線 三本滝〜 マイカー規制中」 38.梓川沿いを走る 39.五領沢橋
 道の駅を過ぎてからも集落のない場所を走る。センターライン付きの2車線道路であるものの、カーブが多く見通しが悪いため走りやすいとは言い難い。梓川に注ぐ沢をいくつか渡っており、その中の五領沢橋の直後には8%の急勾配区間がある。

40.奈川渡バイパスが建設中 41.小雪なぎ隧道 42.大日川一号隧道
 やや急な右カーブの正面に建設中のトンネルが確認できるが、これは奈川渡バイパスの大白川トンネルである。前述の狸平バイパスよりも早い2014年から工事が始まったが工法の見直しにより完成時期が2026年となっている。
 バイパス接続予定地点を過ぎてすぐに小雪なぎ隧道とずみの隧道、大日川第一隧道、大日川第二隧道を相次いでくぐる。いずれも制限高や制限幅は設けられていないが、断面積が小さいため大型車同士の離合は難しい。また、大日川第一隧道と第二隧道の間にはロックシェッドがあるためひとつのトンネルであるかのように見える。

43.奈川渡バイパスの大白川大橋をくぐる 44.ヘアピンカーブ後にも大白川大橋をくぐる 45.入山隧道
 大日川第二隧道を出た後に奈川渡バイパスの大白川大橋をくぐり、大白川3号橋の前後で右ヘアピンカーブを曲がって大白川大橋の下を再びくぐる。左直角カーブの先で入り山隧道をくぐるが、このトンネルの中に長野r26との交差点がある。Y字形状の交差点を道なりに右へ進む方が国道である。このトンネルも高さと幅の制限は設けられていないが、大型車両同士の離合は難しい。奈川渡バイパスはこれら断面積の小さいトンネルを回避できるため、大型車とりわけ大型バスの通行が大幅に容易になると思われる。奈川渡バイパスの資料を見ると入山隧道と新入山トンネルの西側坑口が同じ場所にある事から、入山隧道を拡幅するのかもしれない。そうであればトンネル内の分岐はバイパス供用後も存続するかもしれない。

46.長野r26交差点 47.奈川渡ダムの天端を通る 48.奈川渡隧道
 入山隧道を出た直後に長野r26との交差点を通過する。入山隧道の分岐のr26は西向き一方通行であり、またR158高山方面からだと鋭角なため右折できない。よってR158松本市街方面からr26に向かう以外は入山隧道の西側坑口の交差点を利用する。R158松本市街方面からの左折も可能である。
 r26交差点からは奈川渡ダムの天端を通り、対岸で左カーブを曲がって奈川渡隧道に入り、次いで水道沢隧道をくぐる。2つのトンネルの間は20m程度しかないがロックシェッド等で繋がっていない。

49.親子滝隧道 50.「高山68km 上高地19km 乗鞍高原11km」 51.長野r84前川渡交差点と木賊隧道
 S字カーブを曲がりながら山吹橋を渡って親子滝隧道をくぐり、次いで前川渡隧道に入る。親子滝は前川渡隧道の東側坑口の傍にある。前川渡隧道と木賊隧道の間に長野r84前川渡交差点がある。トンネルとトンネルの間が短いせいもあって右折車線が設置できず、高山方面からの右折はできない。そのため、親子滝隧道と前川渡隧道の間の親子滝交差点にUターンできる転回路が設置されている。

52.日向窪橋 53.法面工事のため片側交互通行規制中 54.梓湖大橋
 木賊洞門をくぐってから日向窪橋を渡って日向窪隧道をくぐる。走行した日はトンネルの西側の法面で工事が行われていたためトンネルを含んだ片側交互通行規制が敷かれていた。くろゆり橋、ぎんれい橋、つつじ橋という短い橋を3つ渡った後に梓湖大橋で梓湖の北西端部を渡る。梓湖大橋は右岸と左岸を結んでいるのではなく、橋の両側とも左岸である。また、橋の両側に旧道が交差しているが、大規模な崩落個所があるため進入禁止になっている。

55.駐車場の案内図が大きい 56.沢渡大橋 57.沿線には多くの駐車場がある
 あけぼの橋で沢渡発電所の送水管の上を通ってから沢渡大橋で梓川を渡る。沢渡大橋から西には観光客向けの駐車場がいくつかあり、行楽シーズンはかなりの賑わいを見せる。駐車料金は1日700円である(2022年7月現在)。

58.沢渡集落 59.さわんど第4駐車場 60.長野r300交差点
 沢渡集落を通り過ぎて先にも観光客向けの駐車場が存在している。最奥の駐車場は茶嵐駐車場であり、その手前に長野r300との交差点がある。r300は白骨温泉とR158を結ぶ県道で、以前は冬季閉鎖されていたが改良されたため通年通行が可能となっている。ただし、狭路区間も残っており山岳部とあって、連続雨量60mm超、時間雨量15mm超、15分間雨量8mm超で通行止である。

61.異常気象時通行規制区間に入る 62.栂桜橋と山吹隧道 63.雲間の滝橋と雲間の滝隧道
 湯川橋で長野r300と湯川の上を通った直後に異常気象時通行規制区間に入る。安房峠までの区間は連続雨量80mm超、時間雨量20mm超、15分間雨量10mm超で通行止になる。湯川発電所の送水管の上を通る鉄管路橋を渡って緩やかな左カーブを曲がると栂桜橋を渡って山吹隧道をくぐる。次いで雲間の滝橋を渡って雲間の滝隧道をくぐる。

64.榾小屋橋と榾小屋隧道 65.清水隧道 66.白なぎ橋と白なぎ隧道
 さらに榾小屋橋を渡って榾小屋隧道をくぐり、桧べつり沢橋、芝そり隧道、芝そり橋、清水隧道、白なぎ橋、白なぎ隧道、坂巻隧道と次々に橋梁とトンネルを通って行く。梓川の左岸に旧道が確認できるが、管理は一切されておらず崩落箇所もある事から徒歩であっても通り抜ける事は困難と思われる。白なぎ隧道と坂巻隧道の間に坂巻温泉がある。トンネル間は50m程度と短く右折車線も設置されていないため、温泉に出入りする際はもちろん通過するだけであっても前走車や温泉から出てくる車に注意しなければならない。

67.赤怒谷隧道 68.E67中部縦貫道の橋脚が見える 69.梓川が見える
 赤怒谷隧道を出ると梓川に沿って右カーブを曲がる。対岸の高い位置に橋脚が見えるが、E67中部縦貫道のものと思われる。梓川に沿っていたが川面が見える場所はほとんどなかったが、ここにきて高低差が小さくなるため川を流れる水が視認できる。

70.長野r24交差点は左車線を走る 71.反対側車線の左折車線の一部は閉鎖されている 72.R158/E67中部縦貫道(安房峠道路)との中ノ湯ICを右折
 ロックシェッドを出た直後の右カーブの先で長野r24との交差点となる。案内標識ではT字路を左折するかのように描かれているが、R158高山方面は左ヘアピンカーブで、r24は右折という感じである。前述の通り、r24は環境保護のため一般車の通行は禁止されており、通行できる車両はバスやタクシー、緊急車両のみである。
 中の湯橋を渡りながらヘアピンカーブを曲がると勾配が急になる。松本市街向きのr24への左折車線の一部は閉鎖されている。松本市街方面からの右折車線の延長も長いが、これはマイカー規制が敷かれる前の名残と思われる。
 r24交差点から約500mでR158/E67中部縦貫道(安房峠道路)との中ノ湯ICを右折して現道へと進む。インターチェンジを名乗って入るが松本市街方面は供用されていないため現状ではただの平面交差点である。直進の中部縦貫道(安房峠道路)は有料の自動車専用道路のため歩行者や自転車は進入できず、現道を利用するしかない。なお、現道は冬期間は閉鎖されて通行できなくなる。

国道158号 part2