国道45号
part4

R284松川IC〜R107権現堂交差点
気仙沼市→
→陸前高田市→大船渡市

154.鹿折トンネル 155.宮城r34交差点 156.緩やかな勾配を上る
 松川ICを過ぎるとR346との重複が終わるが、新たにR284との重複が始まる。と言ってもR284はこの先起点の交差点まで全てR45に重複している事もあり、R284が重複している事を示すものは存在しない。
 松川トンネルと安波トンネル、鹿折トンネルを連続してくぐる。松川トンネルと鹿折トンネルは200mに満たないが安波トンネルは1646mと結構長い。鹿折トンネルを出ると鹿折高架橋でJR大船渡線と宮城r34の本線の上を通過する。これまで並走していたJR気仙沼線は気仙沼駅が終点の駅でBRTも気仙沼駅までである。しかし大船渡線も気仙沼駅から大船渡駅寄りは海岸を走っており東日本大震災で甚大な被害を受けたためBRT化されている。ただし鹿折高架橋の下の大船渡線はBRT走行路に転用されていない。r34の交差点を通過して鹿折川を渡ってからは上り勾配となり津波浸水区間が終わる。

157.只越峠には登坂車線がある 158.唐桑トンネル
 東稜高校の北西で登坂車線が現れ、それが終わってすぐに唐桑トンネルに入る。1969年と50年近く前に開通したトンネルのため2車線ではあるものの歩道はなく、交通量が多いため自転車・歩行者には厳しい環境である。また、トンネルの名称は“唐桑”となっているが、越えている峠の名称は只越峠である。

159.R45三陸道の唐桑南ICを側道に進む 160.現道は急勾配・急カーブ 161.三陸道の只越大橋の下を通る
 唐桑トンネルを出るとすぐにR45三陸道との唐桑南ICとなる。そのまままっすぐ進めば自動車専用道路の三陸道を無料で通行できるが、唐桑半島方面の現道も国道に指定されたままである。よって現道を走るために側道に進む。側道に入ると急勾配を下り、右ヘアピンカーブを曲がって三陸道の只越大橋の下をくぐる。

162.反対車線には登坂車線がある 163.宮城r239交差点 164.只越トンネル
 只越大橋の下から左カーブにかけては反対側車線に登坂車線が設置されている。宮城r239交差点付近からは集落内を通り抜けている。只越第一橋の手前から津波浸水区間に入り、只越トンネルをくぐる。トンネルを出ると上り勾配となり津波浸水区間が終わる。R45(とR284)自体は少し高い位置を通っているため被害を受けたようには見えないが、集落は低い位置にあるため被害を受けている。

165.「大船渡30km 陸前高田15km」 166.おにぎりが国道である事を示している 167.交通量は非常に少ない
 アップダウンとカーブの多い2車線道路を走る。一区間だけとは言え三陸道が無料で通行できるため現道の交通量は驚くほど少ない。沿線の住民や大理石海岸に観光に来る車以外はほとんど通らないと思われる。

168.新舘橋 169.唐桑北ICは平面交差点を右折
 新舘橋を渡ってから左の急カーブを曲がった先でR45三陸道の唐桑北ICに至る。唐桑南ICはインターチェンジ構造だったが、唐桑北ICは普通の平面の交差点であり、信号機は設置されていない。R45(R284)トレースであれば右折して大船渡・陸前高田方面に進む。

170.荒谷前集落から津波浸水区間 171.気仙沼市唐桑町竹の袖 172.岩手県陸前高田市に入る
 唐桑北ICからは緩やかに下っているため程なくして津波浸水区間に入る。青野沢川の近くは標高が10mより低く津波の被害を受けているが、橋を渡ると上り勾配となり被災していない家屋も見られる。竹の袖集落を通り過ぎると家屋が途切れて海沿いながら落石防止柵があるなど山間部の雰囲気になる。海との距離は100m程度だが標高が50m程あるため津波の被害はなかったようです。そんな場所に県境があり、それを通り過ぎると岩手県陸前高田市に入る。

173.陸前高田市も県境から近い場所に集落がある 174.津波浸水区間が始まり… 175.すぐ終わる
 陸前高田市に入ってからは緩やかな勾配を下り続け、さほど走らないうちの最初の集落を通り過ぎる。標高が20m以上あるため津波の被害は受けていないようである。その後下ると津波浸水区間に入るが、名前も分からないような小さな川を渡ると上りに転じて津波浸水区間を出る。津波浸水区間の距離は300mにも満たないが、始まりと終わりを示す標識が立てられている。

176.奥には建設中の三陸道が見える 177.長部川を渡ると津波浸水区間が終わる 178.岩手r229交差点
 標高20〜30m程度をカーブをいくつも描きながら走っていると長部川の手前で津波浸水区間に入り、川を渡って勾配を上り津波浸水区間が終わる。長部川の上流、内陸には建設中の橋脚が見えるが、これは建設中のR45三陸道である。
 その後、緩やかな勾配を下っていると岩手r229との交差点を通過する。元々のr229との交差点はもっと標高の低い気仙川の河口付近にあったが、海に近すぎるため東日本大震災の後も潮をかぶる事が多くなったため通行止にして付替え道路が造られている。

179.陸前高田市の市街地を含む津波浸水区間に入る 180.津波を受けた気仙中学校 181.市道との交差点を右折
 元の岩手r229が交差していた長部漁港入口交差点の手前から津波浸水区間に入るが、この区間の中には陸前高田市の市街地の大部分を含んでいる。被災した気仙中学校の校舎の前からは勾配がなくなり平坦になる。校舎は3階建てだが津波はその屋根をも越えたようで3階の窓ガラスも割れている。気仙中学校から程なくして市道との交差点を右折しなければならない。長めに造られた右折車線は青く塗られた上に「釜石・大船渡」とペイントされているが、案内標識は青色ではあるが工事看板タイプであり目立ちにくい。

182.気仙大橋は仮設橋 183.陸前高田浄化センターも被災した建物のひとつ 184.R340・R343高田松原西交差点
 市道との交差点を右折した直後にやや急な勾配を上りながらS字状にカーブして気仙大橋を渡る。橋の手前が急勾配なうえにカーブしているのは気仙大橋が仮設橋のためだろう。本来の気仙大橋は東日本大震災の津波により落橋したが、走行した時は同じ場所に新たに架橋工事が行われている最中だった。
 気仙大橋仮設橋からの勾配を下って平坦な直線道路を走っているとR340R343高田松原西交差点に至る。津波の被害が大きかった場所にある国道との交差点は元々の位置から移動しているケースが多かったが、この高田松原西交差点は同じ場所にある。交差点の東には土産物店があり、近くにはBRTの奇跡の一本松駅が設置されている。

185.右側は元々は古川沼だった場所 186.雇用促進住宅は3階まで津波に浸かった模様 187.陸前高田市街地の津波浸水区間が終わる
 高田松原西交差点の直後にはかつて道の駅「高田松原」あったが、津波の被害を受けて現在も休止中である。あくまで休止であって登録抹消にはなっていないようなので陸前高田市の復興に合わせて営業を再開する計画なのかもしれない。震災前は古川沼だった海岸線に沿って走るが、反対側の内陸部は津波で甚大な被害を受けており嵩上げ工事が行われている最中である。古川沼だった場所の東端付近には4階建ての雇用促進住宅が残っているが、3階まで津波が到達したようでベランダの目隠し板が流出している。内陸側にもう1棟あったのだがなぜかそちらだけ解体されていた。
 左にカーブした先で岩手r38・r141沼田交差点を通過するが、震災前は跨道橋だったのが撤去されて平面の交差点になっている。跨道橋の下にはJR大船渡線があったがそれも流出してしまっている。沼田交差点からは緩やかな上り勾配となっており、沿線に家屋も見られるようになる。震災後に開店したイオン陸前高田店を通り過ぎると津波浸水区間が終わる。

188.緩やかな勾配を上る 189.通岡峠は急勾配・急カーブ 190.短い登坂車線あり
 緩やかだが長い勾配の2車線道路を走っていると岩手r38広田半島入口交差点を通過する。沼田交差点に接続していたr38に対するバイパスと思われるが、東日本大震災より前に開通している。広田半島入口交差点からも上り勾配が続いており、市境の通岡峠が急勾配・急カーブである事を告げる標識が設置されている。高畑集落内で急カーブが連続しているが、そこに300m程の登坂車線が設置されている。

191.最初の分岐は市道に行く道路 192.R45三陸道との通岡ICは直進 193.三陸道の本線の下を通過
 登坂車線が終わってすぐに道路が分岐するが、これは市道に向かう側道である。その先でR45三陸道の通岡ICを通過する。左側に分岐する道路が三陸道へ向かう道路で、峠を越える現道は直進である。案内標識の支柱に三陸道は仙台・気仙沼方面に通行できない旨の警告が取り付けられているが、東日本大震災後に陸前高田ICまでの一区間が開通している。

194.勾配は緩やかだが登坂車線がある 195.通岡峠を越えて大船渡市に入る 196.最初のカーブに展望台がある
 三陸道の下を通過して右にカーブしてから程なくして登坂車線が現れる。勾配がさほど急ではないにも関わらず設置されているのは二桁国道だからであろう。やや急なカーブをいくつか曲がった後に登坂車線がなくなり、その先で通岡峠を越えて大船渡市に入る。
 峠を越えた直後に駐車場を備えた大きな建物がいくつか建っているが、これはどうやらパチンコ屋らしい。市街地に近い訳でもない峠にパチンコ屋が存在する事に驚きを禁じ得ない。パチンコ屋を通り過ぎると右のヘアピンカーブを曲がるが、そこには通岡峠展望地が設置されている。そしてその下には三陸道の通岡トンネルが通っている。

197.ヘアピンカーブで標高を下げる 198.長い下り勾配が続く 199.三陸道
 反対側車線に登坂車線のあるヘアピンカーブを曲がって標高を下げ、その後もいくつかの急カーブを曲がりながら勾配を下っていく。唐桑南IC〜唐桑北IC間と同様に三陸道が無料で通行できるため現道の交通量は非常に少ない。

200.おにぎりも立てられている 201.R45三陸道の大船渡碁石海岸IC・岩手r38交差点 202.大船渡碁石海岸IC以降も下り勾配
 集落に近付いてからも下り勾配が続いる。峠から約3.1kmでR45三陸道の大船渡碁石海岸ICを通過する。インターには岩手r38が交差しており、この県道は唐桑半島を通っている。大船渡碁石海岸ICからは海岸沿いを走っているが、標高が30m程あるため東日本大震災の津波の被害は受けなかったようである。しかし、海寄りのJR大船渡線は被災しており現在はBRTの走行路に転用されている。

203.「青森348km 宮古98km 釜石45km」 204.「R45ここから 過去の津波浸水区間」 205.アップダウンを繰り返す
 岩手r230交差点を通過して以降は海岸寄りを走るr230と並走しながら少し内陸に入った高い位置を北上する。海岸線との距離は200〜300m程度と近いが標高が30m程度あるため直接津波の被害は受けていないようである。何度かアップダウンを繰り返すが勾配は急ではなくカーブは少ない。津波浸水区間に入ると下り勾配となり、空き地が目立つようになる。それでも再建された家屋や店舗もいくつか確認できる。

206.家屋密集地帯の津波浸水区間終点標識は小さいタイプ 207.大船渡変電所の西側を通過 208.大船渡警察署の前から4車線
 アップダウンを繰り返しながら岩手r230やBRTの大船渡線と並走しながら北の方角に向かって走る。大船渡変電所の西側をS字カーブを描きながらやや急な勾配を下り、平坦になった所で車線が増えて4車線道路になる。

209.交通量はさほど多くない 210.R107・R397・岩手r230権現堂交差点
 4車線道路を走っていると高台にある大船渡市役所の傍を通り過ぎる。大船渡市の中心部と言える場所を走っているため沿線には商業施設も少なくない。並走している岩手r230の近くに盛駅があり、JR大船渡線はBRT化されたが三陸鉄道は復旧しており鉄道の駅として存在し続けている。
 盛川の手前でR107R397・岩手r230権現堂交差点に至る。R397は案内標識に表記されていないが、R107に重複している。大船渡市の市街地を通り抜けているというルートを考えるとr230が旧道の可能性が高い。

国道45号 part5